ブランド成功の鍵は”デザイン”にあり
ODMやOEMで美容機器や家電製品を企画する際、「どんな機能にするか」と同じくらい重要なのが”デザイン”です。
製品の色や形状は、消費者に与える印象を左右し、購入の動機に大きく影響します。
たとえば、電動歯ブラシのように市場に出回っている形状がほぼ決まっている製品であっても、カラーリングや形状の微差で、男性向け・女性向け・子ども向けといったターゲット層ごとに製品の印象は大きく変わります。
つまり、デザインはブランドの世界観と直結していると言っていいでしょう。
これからOEM先を探し始める方や、「OEMしたい製品のイメージはあるが、オリジナルデザインをどう進めればよいかわからない」と感じている方にとって
本記事は製品開発の初期段階で役立つ実践的なヒントをお届けします。
外部デザイナー委託の課題
社内にデザイナーを抱えていれば問題ありませんが、多くのこれからブランド展開を検討している企業やD2Cブランドにとっては、外部に委託するケースが多いでしょう。
しかし、外部のデザイナーに依頼する場合、その費用幅は非常に大きく、相場も分かりにくいのが実情です。さらに、
- 初期デザイン費用だけで数十万円〜数百万円以上になることも
- スケッチや3Dモデリング、モック制作に時間がかかり、納期も1〜2ヶ月以上が一般的
外部デザイナーによっては、優れた意匠性を備えたデザイン提案が得られる一方で、それが実際に製品として成立するかどうかは製造面からの再検証が必要になるケースもあります。
特に、美容機器のように機能とのバランスが重要な製品では、デザイン性と実現可能性の両立が求められます。
解決策:ODM・OEM先メーカーの社内デザイナーを活用する
そこで検討したいのが、ODMやOEM先メーカーが保有する社内デザイナーを活用する方法です。
中国の美容機器メーカーなどでは、デザイン部門を自社で抱えていることが多く、以下のようなメリットがあります。
✅ メリット
- 費用が抑えられる(製造前提のためコストイン含み)
- 比較的短納期での提案
- デザインと機能性の整合性を同時に検証できる
- 3Dプリンターでの簡易モック制作が初期提案時に可能
特に、筐体形状が機能と密接に関わる美容機器では、デザインと構造の整合性が極めて重要。社内デザイナーであれば、機構設計チームと密に連携を取りながら進められるため、現実的な製品化に直結するデザインが初期段階から期待できます。

注意点:伝えるべき情報を明確に
この方法を活用する際には、デザインに対する要望を可能な限り具体的に伝えることが重要です。
- 製品の使用シーン
- 希望カラー・サイズ感
- ターゲットユーザー(年齢・性別など)
- 世界観(ブランドカラーやコンセプト)
- こだわりたい部位の詳細要望
さらに、こちらから参考製品画像やイメージに近い商品例をいくつか共有することも、イメージ通りのデザインに近づける大きなコツです。
参考資料が多ければ多いほど、意図が伝わりやすくなります。
「おまかせ」で依頼してしまうと、審美感覚の違いから「なんとなく違う」と感じてしまうケースもあります。
そのため、可能な限り多くの情報を事前に提供することが、スムーズなデザイン進行と満足度向上につながります。
初回の提案は、通常2〜3案提示され、そこから選定・調整が入ります。
細かな修正を重ねながら、最終形に仕上げていく方法が一般的です。
まとめ:スピード感とコストバランスでODM/OEMを進めるなら
「自社にデザイナーがいない」「でも独自性のある製品を作りたい」と考えている方にとって
製造メーカーの社内リソースを活用することは非常に有力な選択肢となります。
「これからOEM先を選ぶところだけど、デザインのことまで手が回らない…」という方にも、安心して進められる体制づくりをご提案しています。
当社では複数の中国メーカーと連携し、現地での製品企画からデザイン提案、試作まで一貫してサポートしています。
- どの程度まで希望を伝える必要があるのか?
- 金型費やMOQの目安は?
といった点も、初期段階から丁寧にご案内しています。
「こんなことまで聞いていいのかな?」ということも、お気軽にご相談ください。製品化までの不安や不明点を一つずつクリアにしながら、貴社ブランドに合った“カタチ”を一緒につくっていきましょう。